個人事業主と名刺 何でも屋からの脱却とブランディング

はじめに

個人事業主として活動をされている方とお話をしたときに

「どんなお仕事をされているのですか?」

と伺うと、少し困ったように

「いろいろなことをやっていて、それを何と言っていいのか。。。。何でも屋って感じなんですよね」

とお話しいただくことがあります。もしくはお話しを伺っても、その方の主たるサービス内容が想像しにくいこともあります。

そのためなのか、いざ営業トークをしたときや、SNSなどで告知をするなどのときに、上手くサービス内容を伝えられず仕事の受注に繋がってかもしれないんです、、、とモヤモヤを感じている様子を拝見することがあります。

この記事では、実際にお客様との会話であった内容も踏まえつつ、名刺を利用した「何でも屋からの脱却」とブランディングについてお話してみようと思います。

 

名刺とは

「名刺とは」なんて当たり前すぎる!とお叱りをいただくかもしれませんが、そもそもの「名刺とは」について一度確認してみたいと思います。

名前を刺す、と書いて名刺とあるように、渡した相手の記憶に自分の存在を刺す(残す)というのが名刺の役割ですが、名刺の記載内容は一般的な会社の名刺であれば、表面に会社名、所属、肩書き、氏名、住所、電話番号やメールアドレスなどの連絡先が記載され、裏面に、サービス内容や、支店所在地などの情報が書かれていることが多いです。

名刺には、自己紹介と、サービス内容の紹介があり、会社のロゴやコーポレートカラーを意識したデザインにすることで、渡した相手の印象に残るようなデザインがされていると思います。最近は、本人の写真やイラストを入れた名刺もよく見かけるようになりました。写真が入っていると、あとから名刺を見直したときに相手のことを思い出しやすいです。

名刺は相手とのコミュニケーションのきっかけを作り、相手の中に自分の印象を強く残すことと、自分の連絡先を渡すことができる重要なツールです。

 

個人事業主と名刺

ビジネスシーンでは当たり前のようにやり取りされる名刺ですが、会社員の方であれば会社から自分用の名刺が支給されるので、取引先の方とのご挨拶の場で渡すところから名刺との付き合いが始まると思います。

個人事業主の方の場合はどうでしょうか。

名刺に何を書くのか、を「自分で決める」ところから、名刺との付き合いが始まりますね。

皆さんの名刺には、何が書かれていますか?

その名刺をもらった人は、皆さんのサービス内容がすぐに想像できるものになっているでしょうか?

名刺を利用して何でも屋からの脱却をするとしたら、何を意識して名刺を作るとみなさんの名刺に変化が起こるのでしょうか。

 

仕事の内容ごとに名刺を作る

サービス内容の棚卸をしよう

何でも屋さんが最初にやるべきは、サービス内容の棚卸です。

名刺に書くとしたら、、、で箇条書きするとよいと思います。できるだけ細かく書き出してみてください。その中には続けたいこと、やめたいこと、得意なこと、不得意なこと、いろいろ出てくると思います。これまでやってきたけれど、今後はやめよう(フェードアウトしていこう)と思うものを外して、継続していくものをピックアップします。

 

サービス内容のグルーピングをしよう

次にサービス内容のグルーピングを行います。

以前お話をさせていただいた方の例を挙げてみますと、その方は会社で働きつつ、副業がOKなので個人事業主としても活動をされ、そのノウハウを共有するオンラインサロンも立ち上げられています。

この方がサービス内容の棚卸をしたとしたら

・会社員

・個人事業主としての事業

・オンラインサロンの運営

となり、名刺は最低でも3種類準備することが可能となります。会社員としての名刺(会社から支給されるもの)と、個人事業主としての名刺(自分で作成)が事業分とオンラインサロン分です。

当初は仕事内容を1枚の名刺にすべて記載することを考えておられましたが、会社員としての仕事と、個人事業主としての仕事は、あまり関連性がないものだったので、少なくともそこは分けた方がよいこと、個人の事業とオンラインも分けてみることをお話ししました。

極端な話をすると、1つの名刺に1つのサービス内容(グルーピングをした1つの内容)のみを記載する、です。

みなさんはどうでしょうか。

どこかでお勤めしながら、個人事業主として活動しているのであれば、お勤め先の名刺は会社から支給されるので、そこに個人事業主の仕事内容を追加することはできないと思いますが、その延長線で仕事をしているのであれば、その延長線の部分について自分で名刺を作成するとしたら、どんな内容になるでしょうか。

その名刺を渡して営業トークをするとしたら、どんな内容で自己紹介をしますか?

 

相手によって渡す名刺を選ぶ

サービス内容を棚卸して、グルーピングも行い、1つの名刺に1つのサービス内容で複数名刺を作成したとします(大変な作業でしたね、お疲れ様でした!)。

次のポイントは、出かけた先で名刺を渡すときです。

 

どの名刺を渡しますか?

重要なのは、一度にすべての名刺を渡さない、ということです。

目の前にいる人とは、どの名刺をきっかけに話を始めると、話が盛り上がる(仕事につながる)だろうか?と意識して選んで渡してみてください。

上記の例であれば、会社員として取引先に訪問しているのであれば、渡す名刺はもちろん会社から支給された名刺です。

個人的に参加したセミナーであれば、そのセミナーの内容によって、個人事業主の事業用の名刺を渡すのかオンラインサロンの名刺を渡すのか、使い分けてみてよいと思います。

相手と話をする中でまだ渡していない名刺を渡したら、もっと話が盛り上がるかも?と思ったら、そこで2枚目の名刺を「実は、いまお渡しした名刺の仕事以外にも、こんな仕事をしておりまして…」とそっと差し出してもいいと思います。

ただし、渡す情報が多すぎると逆に印象が薄まる(何でも屋に逆戻り)、という側面もあるので、特に初対面の人には1つのサービスに絞って印象を残す戦略(ブランディング)も大切です。

 

最後に

この記事では、個人事業主の方で「何でも屋」になっているかも?と思っている方向けに、名刺を使った「何でも屋」の脱却方法をご紹介しました。

1つの名刺に、いくつもサービスを書いている場合、連携するものであればよいのですが、あまり関連性はないかも、、、なものであれば、名刺を使い分けるということもご検討ください。

その際の税金に関するご相談は弊社で承りますので、お気軽にご相談ください。

 

 

 

 

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