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実家を相続するとかかる税金とは?利用できる特例も紹介

更新日:2026.01.03

実家を相続したら、どんな税金がかかる?

ご両親が亡くなった後、実家をどうするかは大きな問題です。その中でも、「税金」のことが気になる方は多いでしょう。

この記事では、実家の建物と土地を相続した場合に、いつ、どんな税金がかかるのかを解説します。さらに、実家を売却するときに使えるお得な特例についても紹介します。

今、実家の扱いに悩んでいる方は、特例の期限などに注意しながら、ぜひ参考にしてください。


 

💰 実家を相続するとかかる3つの税金

実家を相続すると、その後の扱いによって、かかる税金が変わってきます。ここでは、以下の3つのパターンでかかる税金を紹介します。

  1. 実家を相続した時点でかかる税金
  2. 実家に住み続ける場合にかかる税金
  3. 相続した実家を売却するとかかる税金

 

1. 実家を相続した時点でかかる税金

実家を相続した時点、つまり名義変更などの手続きをする際に、かかる可能性がある税金です。

1️⃣ 相続税

相続した財産の合計額に対してかかる税金です。

  • 基礎控除:相続税には「基礎控除」という非課税枠があります。相続した財産の総額がこの非課税枠以下であれば、相続税はかかりません
    • 基礎控除額の計算式:【3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
    • 例:配偶者と子ども2人が相続人なら、3人なので4,800万円(3,000万+600万×3)まで非課税です。
  • 不動産の評価額:相続税を計算する際の不動産の価値は、実際の売買価格(市場価格)よりも低く計算されます。

 

2️⃣ 登録免許税

実家の名義を亡くなった方から自分へ変更する相続登記といいます)際に、法務局に納める税金です。

  • 税率:相続の場合、通常は0.4%です。
  • 計算のもと(課税標準):市町村が管理している固定資産課税台帳に記載された、土地と建物の「評価額(価格)」をもとに計算されます。
  • 免税措置令和9年(2027年)3月31日までは、不動産の価額が100万円以下の土地など、一定の要件を満たす場合に免除されます。

 

2. 実家に住み続ける場合にかかる税金

実家を所有していると、毎年かかる税金です。

1️⃣ 固定資産税

土地や建物の資産価値に応じて、その不動産がある市町村に納める税金です。

  • 納税義務者毎年1月1日時点の所有者です。
  • 税額:市町村が決めた資産価値(課税標準額)に税率(標準は1.4%)をかけて計算されます。

 

2️⃣ 都市計画税

都市整備などの費用にあてるための税金です。

  • 課税される人:原則として都市計画法で定められた「市街化区域内」にある土地・建物の所有者に、固定資産税と一緒に課税されます。
  • 税率:市町村の条例で決められますが、上限は0.3%です。

 

3. 相続した実家を売却するとかかる税金

実家を売却して利益が出た場合にかかる税金です。

1️⃣ 印紙税

不動産売買契約書などの書類に課税される税金です。

  • 軽減措置令和9年3月31日までに作成される契約書については、税額が安くなる軽減措置があります。

 

2️⃣ 譲渡所得税および住民税

不動産を売却して得た**利益(譲渡所得)**にかかる税金です。

  • 利益(譲渡所得)の計算: 【売却金額 - (取得費譲渡費用)- 特別控除額
    • 取得費:不動産の購入費や建築費など。相続した場合は、亡くなった方(被相続人)の購入時の費用を引き継ぎます。
    • 譲渡費用:売却にかかった仲介手数料や印紙税など。
  • 所有期間:税率は、不動産を所有していた期間によって変わります。相続した場合は、亡くなった方が所有していた期間も引き継ぎます。

 

✨ 相続した実家の売却で使えるお得な特例

相続した実家を売却した際に、税金の負担を大きく減らせる特例がいくつかあります。

1. 取得費に相続税の一部を足せる特例

売却で得た利益(譲渡所得)を減らし、譲渡所得税の負担を軽くするための特例です。

  • 仕組み:支払った相続税の一部を、売却の利益を計算する際の「取得費」に上乗せできます。取得費が増えると、利益が減り、税金が安くなります。
  • 主な要件
    1. 相続税を納めていること。
    2. その財産を相続開始の翌日から、相続税の申告期限後3年以内に売却していること。

 

2. 空き家となった実家を売ったときの特例(3,000万円特別控除)

亡くなった方が一人で住んでいた「空き家」を売却した際に、売却益から最大3,000万円を差し引ける特例です。

  • 控除額:最大3,000万円
  • 主な要件
    1. 昭和56年5月31日以前に建てられた建物であること。
    2. 相続開始直前に、亡くなった方以外に住んでいる人がいなかったこと。
    3. 相続開始から3年が経過する日の年末までに売却すること。
    4. 売却価格が1億円以下であること。
    5. 令和9年12月31日までの売却であること。
  • 令和5年度の改正:以前は売却前に建物が耐震基準を満たしている必要がありましたが、令和6年1月1日以降の譲渡では、買主が売却後に耐震対応や取り壊しを行っても特例が使えるようになり、利用しやすくなりました。

 

3. マイホームを譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例

亡くなった方と同居していた相続人が、その実家を売却する際に使える特例です。

  • 控除額:最大3,000万円
  • 特徴「空き家の特例」は、亡くなった方以外に住んでいる人がいると使えませんが、こちらは同居していた相続人が売却する際に検討できます。

 

⚠️ 特例を利用する際の注意点

1. 特例の併用はできないものがある

  • 「空き家の特例」「取得費に相続税の一部を足せる特例」は、どちらか一方しか使えません。どちらを適用した方が有利かは、税理士に相談して決めましょう。
  • ただし、「空き家の特例」「マイホームの特例」は、同時に使うことができません。

 

2. 相続人が多いと控除額が減る可能性がある

  • 令和6年1月1日以降の譲渡では、「空き家の特例」の控除上限額が、相続人が3人以上いる場合に2,000万円に減額されました。計算ミスがないように注意しましょう。

 

🔑 さいごに

実家を相続すると、相続税固定資産税、売却時の譲渡所得税など、さまざまな税金が関係してきます。

相続した実家を売却する際は、今回紹介したような特例をうまく活用することで、税金負担を大きく減らせる可能性があります。ただし、特例の要件併用の可否は複雑です。申告を誤って損をしないよう、少しでも不安な場合は税理士にご相談ください。

 

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